ルーファス君というのはオスのゴールデンリトリバーのことです。
ロスアンゼルスの友人の犬のデイケアセンターで一人寂しく7ヶ月を過ごし、偶然の出会いから、短い間でしたが一緒に生活するうちに良きパートナーとなりました。
最初は彼の世話をすることができる自信がありませんでしたが、かけがえの無い存在になりました。
彼とともに生活しはじめてから、多くのドッグオーナーと同じようにルーファス君の写真を撮りました。
写真の仕事をしていますので自分のスタジオで、ほんの遊び心で彼にサングラスを掛けたり、カメラを首からぶら下げたりして撮影しましたが、ルーファス君もしだいにそんな格好を楽しんでいるように感じました。
そして、その写真がすべての始まりとなったのです。
ハーネスを作りカメラを彼の胸に付けて、ドッグパーク、ドッグショー、ドッグビーチなどに行って、彼の負担にならないように少しずつですが写真を撮りました。
そうです、これらのすべての写真は彼の目線で撮ったものです。見知らぬ犬や人々が、ルーファス君を見つめています。僕がカメラを持ったり、カメラを低い位置に置いただけでは撮れません。
意識はしていませんでしたが、お互いの心の温度差をこの共同作業を通して、より少なくしようとしていたように思います。だから、彼はいやがりもせずうれしそうに協力してくれたのではないでしょうか。これらの写真は、ルーファス君だから撮れたものばかりです。
人なつっこい彼は人気ものでした。そんなルーファス君といっしょに撮った写真を楽しんで頂けたらうれしく思います。
いま、世の中は人々が自分たちのために犬や猫に癒しを求めていますが、たくさんの犬や猫が助けを求めている現実もあります。是非とも、多くの人々が捨てられた犬や猫をレスキューして下さることを願ってやみません。